有限会社コモン・ディー 代表取締役

小野崎 敏夫Toshio Onozaki

1972年6月19日、千葉県生まれ。高校卒業後、通信制の美容専門学校で美容免許取得、大手美容室グループ勤務を経て27歳で独立。現在は、美容室「Dejave hair&Space西千葉」「LUCIDO STYLE GLOBAL.D稲毛」「GLOBAL.D Eye lash稲毛」を運営。
〜「似合う」を知ると「なりたい」が叶う〜『パーソナルカウンセリング』による「根拠」ある「提案」を推進。素敵に歳を重ねられる美容室を目指す。座右の銘は『コツコツが勝つコツ』

他にはない価値を『ブランディング』して『発信』する。 独自の『パーソナルカウンセリング』で立地に依存しない新時代の集客を図る。

大手美容グループからの独立。『新規集客』がいちばんの難点だった

通信制の美容専門学校で免許を取得後、上場も果たす大手美容グループにて勤務。スタイリスト約700名のなかで年間指名売上1位を獲得したことがきっかけとなり、さらに仕事にのめり込むも“大手”であるがゆえの薬剤の使用制限や働き方に窮屈さを感じ、自らの可能性を追求すべく27歳でヘアサロン『Dejavu(デジャヴ)』を開業した。
しかし、来店するほとんどが自分の顧客であったため、他スタッフになかなか客がつかず新人の実践経験を増やせないという育成にあたる課題が生じた。
「新規集客が何より大事とわかっていながら、当時主流だったチラシや地域紙(この当時、ホットペッパービューティーはまだ無く)は掲載料金とデザイン料で100万円以上というのがザラで費用対を考えると検討し難い状態で、“どうすればお客様が呼べるのか”を独立してからいちばん悩み考えました」
すべて整えられた環境にあった大手勤務当時には隠れていた側面が開業したことで見え始めたとき、経営者として学ぶべきポイントは“集客方法”だったと認識した。

週に1度、店を任せることで、スタッフの協力体制ができあがった

大手美容グループから晴れて独立開業を果たしたものの、依然として集客方法に悩み続けていた折にSPCの先輩経営者が来店し、話をするうち経営のハウツーに触れた。
「チラシの作り方から集客の基本まで自分の知らない知識を得るほど、“もう少し詳しい話を聞いてみたい”と思い立ったことが入会のきっかけです」
これまでストイックに腕を磨いてきた技術者にとって、営業時間内の外出や経営者同士で交流すること自体がはじめての経験。『メディアモーダー会議』に参加するため週に1度の外出を負担に感じていたが、「経営者として“時間をつくる”ことが大切なんだよ」と教えられ、その発想に現状打破のヒントを得た。
それから少しずつ自分以外のスタッフに店を任せられる環境を整えると次第にスタッフ間で連携と協力体制が生まれ、サロン全体の意識が向上。“新規集客”は大事だがスタッフの意識を変えることもまた見落としてはならない育成要素であると実感した。
「会議に通い始めると、経営学を1から学ぶことができとても刺激を受けましたが、それ以外にも様々な飲み会や場所に連れて行っていただき大人の社会勉強もさせてもらいました(笑)」

自店の『商圏』以外の最新情報を共有できることが強み

自身が千葉県出身であり現在も県内に美容室3店舗を運営する小野崎代表だが、“経営者交流”における最大の強みは“地方のサロン見学”だという。
「私は千葉で生まれ育ちそこに自店を構えているため、商圏はおのずと千葉県一帯になりますが、それが全国の会員サロンを実際に見学できるようになって新しい刺激をたくさんもらいました」
通常の営業圏内では知り得ない地方ならではのニッチな視点や発想、流行や設備など最新の情報をいち早く共有することで新たなサービス開発の手がかりにいつでも触れることができるというわけだ。
そして、お世話になった先輩経営者たちに感謝をしながら、「つねに“超えたい目標”として先を走ってくれる存在がいることが何よりもありがたい糧です」と語った。

現在は、美容室『Dejave hair&Space西千葉』『LUCIDO STYLE GLOBAL.D稲毛』『GLOBAL.D Eye lash稲毛』を運営。店舗の立地に依存せず、大衆性よりも個人に向けた丁寧な価値を提供すべく『パーソナルカウンセリング』サービスを提供。お客様1人ひとりと向き合い魅力を引き出せるような他にはない業態を目指し、来年には個室スペースを備えたサロンへ改装するなど、さらなる成長と進化を続けている。

目的とビジョンの共有が『信頼』を生む。『スタッフとの連携』がターニングポイント

オーナー兼技術者として一緒に仕事をしていれば、話さずとも経験からスタッフが意向を汲み取ってくれる場面は多いが、目的やビジョン、将来について明確な言葉で共有し始めたときからある変化が訪れた。
「会議で1日外出することへ不信感が生まれないよう“何のために会議へ出席するのか”をきちんと説明し続けたことで、サロンの状況を理解し協力してくれる社員が増えていきました」
“何のために今これをするか”目的意識を共有するとスタッフ同士でスムーズに連携がとれ、目指すビジョンが明確であれば行動にも迷いがなくなり安心して店を任せることができるように。
今では“将来どんなサロンにしたいか”という想いやビジョンを信頼してくれ、共に成長してくれた幹部とスタッフたちがサロンを支える財産であると感じている。

流行よりも『個人』に寄り添う『パーソナルカウンセリング』が大好評

美容室『Dejave hair&Space西千葉』『LUCIDO STYLE GLOBAL.D稲毛』『GLOBAL.D Eye lash稲毛』では、ファッションや似合わせの専門家であるイメージコンサルタント監修の独自の診断システム『パーソナルカウンセリング』サービスを提供。
“お客様もまだ知らない理想の自分”を発見してもらうため、
顔のパーツや輪郭、雰囲気から最適なヘアスタイル・まつ毛・眉毛の形を提案する。流行や大衆性に訴求するよりも、個人にフォーカスすることで独自の価値を見出すことができる代替不可のサービスに取り組んでいる。

他と差別化を図るには、こうしたサロン特有の“ブランディング”が要となる。千葉県内サロンによる会議では『ブランディング勉強会』が随時開催されるほどその重要性は年々高まっている。
「ある経営者のアドバイスだけを鵜呑みにすると、実際の経営とズレが生じる場合があります。会議では各社のビジネスモデルを認識しそこに合わせたアドバイスをするよう心がけています。これからの時代、ただ成功例を真似るだけでなく、それぞれのサロンに合ったブランディングが最重要だと考えています」

『立地優位性』は一昔前の価値観。
『ブランディング』と『発信』で集客はできる

かつての“回転率”重視の営業から、客個人と向き合うサービスへと転換したのはコロナ禍の影響がきっかけだった。
「駅前が集客に有利という価値観はもう古いと思います。他にはないサービスを提供し、その特徴をネットで発信することで、今や立地に依存しない集客が可能です」
1人ひとりと丁寧に向き合う『パーソナルカウンセリング』で単価を上げ、家賃を抑えればその分スタッフに還元できるという仕組み。
「これからは“時代に合わせる”のではなく、“時代を先取る”サロンづくりを目指しています。来年改装予定の1号店には個室スペースを多くとり、お客様個々人の魅力を最大限に引き出せるような他にはない業態を目指しています」
当サロンは今まさに、第2の転換期を迎えている。

INTERVIEW DATA

会社名
有限会社コモン・ディー
代表
小野崎 敏夫
創業
2001年9月26日
店舗数
2店舗
スタッフ数
30名
本社所在地
千葉市稲毛区弥生町2-21
取材店舗名
LUCIDO STYLE GLOBAL.D
店舗所在地
千葉県千葉市稲毛区小仲台2-4-12 sign稲毛駅前ビル3F
URL
https://dejave.com/