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Eye Style Relief

内田 幸恵 Uchida Yukie

出産後に初めて体験したまつ毛エクステに感動し、専門サロンでマツエク・まつ毛パーマなどの技術を習得。その後、美容師免許を取得し、知り合いのサロンの一室で独立開業。同時に他サロンや美容学校で外部講師としても活動。2018年、1号店となる『Eye Style Relief(アイスタイル リリーフ)』をオープン。2021年、2店舗目をオープン。現在はサロンオーナーとして3店舗目の出店を目指しつつ、美容学校専任講師兼JECA認定講師の肩書きと、未経験者育成の実績を活かして育成スクール事業の立ち上げを進めている。

とことん女性目線で“働き続けたいサロン”づくりを!

初体験のマツエクに感動し、職業にすると決めた。

18年前に初めてまつ毛エクステを経験し、その技術に感銘を受ける。「これすごいって感動してしまって。マツエクを職業にしたいと思ったんです。この頃は専業主婦をしていたのですが、思いきって2歳の子どもを保育園に預けてマツエクサロンで働くことに決めました。思い立ったらすぐに行動するタイプなので(笑)」

自宅のある八王子から六本木のマツエクサロンまで、約1年間通ってアイリストに必要な技術を習得。その後、知り合いのエステサロンの1室を借りて独立開業。同時に、他サロンの外部講師や美容学校の専任講師としても活動を始める。「アイリストとして活動するのに美容師免許が必要になったのもこの時期。あわてて通信制の美容学校に入学し、免許を取得したのを覚えています」

競合分析とSNS効果で、1号店は大成功!そして…

2018年、八王子に1号店(本店)となる『Eye Style Relief』をオープン。「最初は私とバイトの子の2人体制でスタートしましたが、ありがたいことに初月の新規客が147名。元からのお客様もいたので、予約が常にいっぱい。3ヶ月間休みなく働きました。当時は上下のまつ毛パーマを提供しているサロンが珍しかったので、競合が少なかったというのもありますが、テナント探しやお店作りの様子をSNSで発信していたので、うまく告知できたのかもしれません」

SPCの存在を知ったのは、1号店オープンの2年ほど前。「お客様からの紹介で、あるエステサロンのオーナーさんとのご縁をいただき、新店舗立ち上げなどをお手伝いさせていただきました。この方がSPC会員だったんです。ちょうど1号店をオープンした後にTPカフェにお誘いいただいたのがきっかけで、そのまま入会する流れに。SPC会員の皆さんが気さくで、雰囲気も良くて、いい仲間ができたと感じました」

SPC会員からの赤裸々アドバイスを、経営に活かして。

SPC入会後は1号店の運営で忙しく、積極的な活動はできていなかったが、全国フォーラムには参加した。「会場でたまたま隣にいた方と意気投合したんです。その方は、マツエクサロンを56店舗経営していて、正社員の雇用を考えていた私に色々なアドバイスをくださいました。店舗の売上から社員の給与形態まで、惜しみなく赤裸々に情報を開示してくれたおかげで今があると言っても過言ではありません。無償でここまで内部情報を公開してくれるなんてと、衝撃を受けました」

その後、SPCで出会う数々の経営者からリアルな失敗談や成功談を聞き、自身の経営に取り入れるようになった。「皆さん惜しみなく自分の経験を伝えてくださるので、『こういうやり方はありだな』『これはやらない方がいいな』など、自分の中で選択できて本当にありがたいです」

「完全マニュアル化」で未経験者が育つ最強サロンへ。

2021年、2店舗目となる八王子店をオープン。「この店で私が経営に取り入れたのは、『未経験採用』『完全マニュアル化』『店長なし』の3つ。私が普段からお客様にしている接客や技術をそのままマニュアル化したおかげで、未経験からスタートしたスタッフのスキルも売上もリピート率も、高いレベルで一定になりました。全員がリピート率80%以上をキープし、月100万プレイヤーも誕生しています。店長やマネージャーのいない店にしたのは、みんなで協力して運営していくメリットを感じたから。スタッフ同士は苗字で呼び合い、敬語を使います。プライベートな付き合いは基本的に禁止。いい距離感で同志として心地よく働いてもらうことが、離職率ゼロにつながっていると感じています。つまり、自分が働きたいサロンを作りたかったんですよね。

短期間で高レベルのアイリストを育てるスクールを準備中。

この経験を経て、今まさに準備を進めている新事業がある。それが高レベルのアイリストを育てる未経験者対象の育成スクールだ。「未経験者の採用が離職率の低さにつながることを確信した一方で、プレイヤーでもある私やベテランスタッフが教える大変さも実感しています。これって、どのサロンでも抱えている問題だと思うんです。だからこそ、短期間で未経験のスタッフを高いレベルまで育て上げるスクールは需要があるんじゃないかと。私自身、これまで何人もの未経験者を育ててきたので、教え方には自信があります。たとえば、まつ毛パーマだと3ヶ月の研修で34年の経験者と同じレベルの技術を身につけることが可能です。私の講師経験が、困っているサロンオーナーさんの助けになれたらうれしいですね」

今後も“スタッフの笑顔はお客様の笑顔”を体現し続ける。

自身の経験や実績、SPCのベテラン経営者のリアルなアドバイスによって成長を続ける『Eye Style Relief』は、今後どうなっていくのか。「当社の理念に“スタッフの笑顔はお客様の笑顔”という言葉があります。スタッフがいてこその経営ですから、お給料はもちろん、休日や労働時間、教育体制など、どこよりもいい環境を準備しています。今後、3店舗目として出店を考えているのは子育て女性のためのサロン。今子育て中の人も、妊娠・出産を控えている人も、いつか結婚したい人も、辞めずにずっと働き続けてもらえる職場環境を作ってあげたいんです。たとえば、開店が早くて17:00に終わるサロン。稼働時間を、子育て中のスタッフや子育て中のお客様が動ける時間帯に絞る。こんなサロンは他にないんじゃないでしょうか」

八王子ののどかな住宅街から、とことん女性目線でスタッフやお客様を喜ばせ続けるその笑顔の奥には、新たなチャレンジにかける情熱と使命感があふれていた。

INTERVIEW DATA

会社名
inaho株式会社
代表
内田 幸恵
創業
2018年7
店舗数
2店舗
スタッフ数
9名
本社所在地
東京都八王子市東町2-5 TMビル4
URL
https://beauty.hotpepper.jp/kr/slnH000600611/

スタイリングコレクション2024 東日本大会開催

東日本最大級の理美容師イベント

世界最大の理美容室団体である「SPC GLOBAL」が主催する『STYLING COLLECTION』は、
2024年「東日本大会」として4エリア合同で開催します。

合同エリアは下記となります。
・東北エリア(青森・秋田・岩手・山形・宮城)
・中央エリア(東京・千葉・埼玉・神奈川)
・関越エリア(群馬・新潟)
・中部エリア(長野・山梨・岐阜)
最前線で活躍する美容師たちが技術とプライドをかけて競い合います。

公式サイトはこちら

STYLING COLLECTION2024 東日本大会
2024年8月27日(火)
横浜武道館


エントリー期間
2024年5月15日 PM12:00 〜 5月29日 PM12:00
〒231-0028 神奈川県横浜市中区翁町2丁目9−10
参加資格:現役の理美容師、理美容経験者
(※主催であるSPC GLOBALに加盟していないサロンの方でも参加できます)

有限会社ベルファミリー

鈴木 尋子Suzuki Chikako

大学卒業後、母が経営する美容室へ入社。働きながら通信制の美容師専門学校へ通い、美容師免許を取得。30歳でイタリアへ留学し、帰国後に新店舗をオープンさせる。2011年、イタリア人男性と結婚。ミラノ店のオープンと同時に、イタリアへ移住。コロナ禍に帰国し、統括マネージャーとして人事・教育・集客・接客とあらゆる領域で精力的に活動している。現在、国内13店舗・海外2店舗でベルファミリーグループのサロンを展開中。

お客様もスタッフも楽しく明るく。“ハッピーの連鎖”は世界を救う!

体育教員の夢を断念し、母と同じ美容師の道へ。

体育教員を目指して体育大学に入学したが、生涯働ける仕事がしたいと考えるようになり、美容師の道を選んだ。「SPCでがんばっている母の姿をずっと見てきたので、美容師なら一生楽しく働けると思ったのです」
大学卒業後、母が経営する美容室『ファンタスティックサム(現Pure 狭山店)』で働きながら通信制の美容専門学校に通い、美容師免許を取得した。「人生100年時代に、好きなこと・楽しいことを仕事にできていることがうれしくて。美容師になって良かったと改めて感じましたね」

留学先で夫ニコラと出会い、新店舗を次々にオープン!

30歳の時、イタリア・フィレンツェへ留学。留学の目的は、海外に店舗を出したかったから。これは、大学時代からの夢でもあった。「留学先は当初ニューヨークの予定だったのですが、一度出張に行った際に現地を見て諦めました。街が完成されすぎていたんです。ヘアサロンもたくさんあるし、新たに店舗を出すのは少しハードルが高いかなと思ってしまって。ヨーロッパならイタリアかなと、直感で決めました。食べ物もおいしいですしね(笑)」
1年半をフィレンツェで過ごし、帰国後に『PRIMO 狭山店』をオープン。白を基調にしたイタリアンライクな内装にこだわった。「PRIMOはイタリア語で“一番”という意味があります。地域で一番の美容室になる、という意気込みでスタートしました」
2011年、留学先で知り合ったイタリア人男性・ニコラと結婚。「ちょうど東日本大震災が起こった年です。日本中のマインドが落ち込んでいる中、上を向いてがんばろうと夫と励まし合いました」
その後、イタリア・ミラノに念願の海外店舗をオープン。夫と共にイタリアへ移住し、コロナ禍の2020年に帰国のち、日本にて新たなブランド「Felice&spa ドライヘッドスパ専門店 Dormoドルモ」を2店舗オープンさせる。

SPCとの深い縁に導かれて入会。急速に店舗数を拡大!

SPCに入会したのは、2012年のこと。「母が古くから正会員として活動していて、私も室長やメンバーさんと面識があったので、家族会員での入会は自然な流れだったように思います。実は、母が若い頃勤めていた美容室がSPC関係者(元理事長)のお店で、後にその店舗を譲っていただいて独立したという経緯があるんです。だから、今のベルファミリーグループがあるのはSPCのおかげなんですよ」
入会後は、新人研修やセミナーで美容師としての知識や技術を磨いた。どちらかというと体育会系の組織体制に最初は少し戸惑ったが、体育大学出身の自身のスタンスには合致した。「SPCには厳しくも心ある先輩方がたくさんいて、教えていただいたことを素直に受け止めて実践すれば必ず売上アップにつながります。何よりも、室長の理念や姿勢がすばらしくて、言われた言葉がスッと心に入ってくるんです。いろんな意味で、私を成長させてくれた方ですね」
こうしてベルファミリーグループは急速に店舗数を増やし、すべての店舗で売上を伸ばしていった。

トップがいなくてもサロンが回る“4班制システム”を導入。

店舗数拡大の要となったのは、SPC第17代理事長・松薗芳子が考案した“4班制システム”だ。これは、美容室を組織として機能させる仕組みである。

①動員班(attack is money):客の動員のためWEB、SNSで集客をかける役割
②接客班(smile is money):技術とサービスで客をもてなす役割
③教育班(time is money):美容技術の向上を図る役割
④材料班(save is money):必要な材料を調達する役割

新人は適性を見たうえで4班のいずれかに配属。各サロンの店長も4つの班に分かれ、店長会議で班ごとに向上を図っていく。新人のうちから役割を与えることで、1人ひとりの責任感や自覚を養うことができ、スタッフの定着率やサロンのクオリティアップに絶大な効果をあげられるというものだ。「店舗の立ち上げから運営まで、ほとんどの領域を任されていた統括マネージャーの立場から、トップがいなくてもサロンが回る4班制を活用できたことは本当に大きかったですね」

“お客様がまた来たくなるサロンづくり”が成功の鍵だった!

もちろん、店舗を増やすことに成功したのは4班制導入だけが要因ではない。「私たちは常に、“お客様がまた来たくなるサロンづくり”を徹底しています。たとえば、新規のお客様が来店した際にはスタッフ全員でお声がけをしたり、次回予約で30%OFFにしたり。お客様にとって、楽しく心地いい空間を作り出すことが重要だと考えています。お客様が笑顔になれば、スタッフも嬉しくなる。ハッピーが連鎖していくんです」
ベルファミリーグループの理念には、“共に育ち、共に豊かに、共に幸福を 〜より多くの人々と〜”という言葉がある。「イタリア語で言うと『Crescere insieme stare bene insieme essere felice insieme con tutti(エッセレフェリチェインシエメ スターレットベーネインシエメ エッセレフェリチェインインシエメ コントゥティ)』。いい言葉でしょう」
母が一人でやっていた頃から、その理念は変わっていない。

これからも、世界中の人々をニコニコ・ワクワクにしたい。

フィフティーフィフティーの理美容の世界は、魔法の鏡のようなもの。鏡の一面は経営者、もう一面はスタッフだという。「鏡の中には美容室の成長と利益が映ります。中央には“フィフティーフィフティー”と書かれていて、経営者とスタッフが収益を公平に分け合うポイントになります。経営者はサロンを繁栄させ、スタッフは魔法の手さばきでお客様を美しく変身させる。この時“フィフティーフィフティー”は魔法のラインで結ばれ、収益が均等に分かれます。均等な収益の分配は、経営者とスタッフの間に信頼とモチベーションを育む魔法の要素なんです。経営者はサロンの成功を享受し、スタッフは美容師としての仕事に情熱を注ぎ、お客様は魔法のサイクルによって美しさと自信を手に入れる。協力と公平さが利益を生み出すことでサロンは繁栄し、スタッフはワクワク感を抱き、美しい魔法が続いていく。私はそう考えています」
そんな彼女の座右の銘は、“世界中の人をニコニコ・ワクワクにすること”。日本に、海外に、ハッピーの連鎖を起こすベルファミリーグループの躍進はまだまだ終わらない。

INTERVIEW DATA

会社名
有限会社ベルファミリー
代表
上田 秀文
創業
1998年4月
店舗数
12店舗
スタッフ数
88名
本社所在地
埼玉県狭山市富士見1-1-7 丸喜ビル4F
URL
https://pure-hp.com